トイピアノの思い出~タワシのささやかな自慢~ 

がんばってもがんばってもなかなか上達しないピアノ・・・正直、自己嫌悪に陥ることも少なくないです。
こんなに音楽が好きなのに。内側には、いっぱい音のイメージがあふれているのに。
実際にこの指から紡ぎだされる音は、あまりにも自分の心に描く響きとは違っていて。

そんなとき、ちょっと無理してでも、自分のいいところを認め、ほめてあげることにしています。
タワシの自他共に認める(?)取り柄はふたつ。
ひとつは、とても楽しそうにピアノを弾くこと。ピアノを弾いているタワシの後ろ姿を見ているだけで、「この人ほんとにピアノが好きなんだなあ」と伝わってきて幸せな気分になった、という声を何度か聴いたことがあります。もしかして音がなければもっといい気分かも???
そしてもうひとつが、「安物の楽器から、いい音を出す」こと。

もう、十数年も前のことになりますが、ある場所で、おもちゃのピアノを弾く機会がありました。
音も狂っていて鳴らないキーもあった楽器ですが、ほんのたわむれで、当時流行っていた<だんご3兄弟>のメロディーを例によって適当耳コピで弾いただけなんだけれど、トイピアノの持ち主さんはタワシの演奏をえらく気に入ってくださって「こんなおもちゃからこんないい音が出るのを今まで知らなかった」という、身に余るおほめの言葉をいただいたんです。

それから、教会の賛美歌の伴奏で、安物の小さなキーボード(楽器というより、完全におもちゃ)しかなかったとき、こんなしょぼい楽器でどうしたら・・・?と自分でも思ったのですが、いざ弾きだしたら不思議と何とかなって、「やっぱり伴奏があるとぜんぜん違うね」と信徒の皆さんに喜んでもらったこともありました。

安物の楽器を美しく弾くのはある意味才能だよね、と友人は言ってくれてます。
「易しい曲をを美しく」弾くことを目標にしているタワシには、ふさわしい才能(?)なのかな。
もっともその分、スタインウェイのような立派な楽器だと、「楽器負け」してしまって、ちっともいい音を出せないので、トホホなんですけどね。