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昔の子ども向け楽譜に愕然! 

昔、と言っても明治や大正の話ではないですが、タワシもさすがにまだ生まれていない1962年に発行された楽譜のことです。
東京音楽書院の「インベンション 子供小品集」(松本恒敏 編)という本です。
ちなみにこれも、ヤフオクで楽譜をセットでまとめ買いした時に入手したものです。

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大人の楽譜となんら変わりないじゃないですか?
中身も一枚のイラストさえないのですよ!

でもそれ以上に驚いたのは
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このカタイ表現、どうですか!?漢字にはルビこそふってありますが。
「インベンションということを頭において、古典曲に於ける原則、タクトの音から割り出して弾く方法を充分身につけてほしい」 
なんて、大人が読んでも難しいよぉ〜
Mordent=漣音
Trill=顫音

漢字も難しすぎです!「顫」なんて漢検1級レベルじゃないでしょうか?
トリルは「びおん」とルビがふってあるけど「せんおん」じゃないの?「びおん」という読み方は初めて見ました!

いや〜すごいですね、昔の本って。
巻頭言によると「バイエルの中期からなじませるように編集したもの」だそうですが、バイエルレベルだった子供時代の自分のことを振り返ると、完全に理解の域を超えています!

肝心の曲はと言いますと、
前半の、大半の曲を、編著者の松本氏が自ら作曲してるんですが、はっきり言って曲としての魅力が全くと言っていいほどありません!いかにも対位法の練習のための教材というのが見え見えです・・・
後半はバッハ、ヘンデルの作品です。対象者のレベルを考えると難易度高すぎなんじゃ?と思う曲も多いですが、前半とうってかわって弾いていても満たされ(特にヘンデルの曲は初めて弾くものもあり楽しめました!)やっぱり大作曲家はすごいなあと素直に感動するタワシでした。