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2020'11.04.Wed

<今週の録音>壊れた指輪(グリュック)

今回のシューイチは「ドイツ民謡」としてかなり知られている曲です。ただし作詞者、作曲者がはっきりしていますので正しくは「民謡風歌曲」ということになります。ここでの表記もちょっと迷いましたが、作曲者の名を出すことにしました。

作詞者はアイヒェンドルフ(Joseph von Eichendorff、1788-1857)という人。壊れた指輪は不実の象徴であり(この曲には「不実」という別名もあるくらいです!)恋人の心変わりで傷心状態の青年が主人公です。
恋人がかつて水車小屋に住んでいたり、希死念慮を抱きつつ、流浪の旅に憧れる主人公など、まさにシューベルトの連作歌曲の世界ですね!
この歌詞に、グリュック(Friedrich Glück, 1793-1840)が曲をつけ、「ローラレイ」の作曲者として有名なジルヒャー(Friedrich Silcher, 1789-1860)が合唱曲としてアレンジして、広く歌われるようになったとのことです。
なお、タワシの手元の楽譜では「壊れた指輪」ですが、現在では歌詞の一行目からの「涼しい谷間で」というタイトルのほうが浸透しているようです。

ところで、ドイツ民謡には短調の曲が圧倒的に少なく、悲しい、寂しい歌詞でも曲は長調で書かれていることが多いんだそうです。この曲も普通は短調で書くでしょう、という内容ですが長調になっていますね。
歌詞には「兵隊になって激戦地に飛び込みたい」など、激烈な表現もありますし、最後は「水車の音が聞こえないように死んでしまいたい」と絶望的に終わるのですけれど、曲はそんな激情や絶望とは無縁で終始長調のまま端正で美しいです。短くシンプルな有節歌曲だから、と言ってしまえばそれまでかもしれませんが。(なのでタワシもあえてやや早めのテンポでさらっと弾いています)

なお今回のシューイチも例のお気に入りの楽器店で録りました。Web発表会の録音合間の,ほぼ一発録音りです。
また動画の画像は「不実」の花言葉をもつ、オダマキです。
それでは、どうぞ〜♪

壊れた指輪(グリュック)

<お断り>今回、編集作業中に不覚にも寝落ちしてしまったため、1日遅れでのアップとなりました。
FC2ブログの編集機能で日付を調整することもできるのですが、潔く(?)遅れたままにしておきます。
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