「易しい曲を魅力的に弾く」には?

「タワシさんはレパートリーも多いし曲を仕上げるのが早くてうらやましい」と時々言われます。
でもそれは何といっても、弾いている曲の難易度が低くてサイズ的にも小さいおかげであります。
(お友達のブログに遊びに行くと、タワシには一生がんばっても弾けなさそうな正統派クラシックのレパートリーがずらりと並び、「あ~、みんな私よりずっと上級者さんなだよなぁ~」と寂しくため息をつくことも、実はしばしばあるんですよ)

たま~に例外はありますが(この前無謀にも弾いたバッハの平均律のように)、タワシの弾いている曲は全音ピースの難易度で言ったらほとんど「A」か「B」なんじゃないでしょうか・・・。
たとえば今回のシューイチの「シェリート・リンド」などもあまりにシンプルなんで、楽譜にはない装飾音やグリッサンドを入れたりしたくらいです。
でもそんな易しい曲ばっかり弾いているのに、皆様からいただく声はいつもとってもあったかくて・・・感涙です。

これもひとえに皆様の心が広いおかげだと思っていますけど、
タワシなりに、易しい曲だからこそ、美しく、カッコよく、魅力的に弾きたいなという思いは持っているつもりです。
そのために無意識的に意識しているポイントが、いくつかあるので紹介しますね。
特別珍しいことではなくて、むしろ常識的なことなのですが。

1、自然で、音楽的な、フレージング。
「呼吸」ですね!
タワシは以前行っていた教会で、音楽の才能豊かな牧師先生からじきじきに、奏楽者としての訓練を受けましたが、そのとき最初に言われたことは、
「世界で最初の音楽は、神様の息(呼吸)だったんだよ。だから、どんなに早く回る指があっても、どんなにの気の利いたアレンジをする能力があっても、呼吸の感じられない音楽はむなしい」
ということでした。
それから折にふれて呼吸の大事さを強調されました。ミスタッチの何倍もうるさく「(そんな演奏じゃ)息ができないよ!」と注意されっぱなしでしたね。
今もときどき呼吸を忘れて演奏になりかけたりしますが、すぐに反省して、「音楽の原点」に立ち帰ろうとはしてます。

2、各部分(メロディー、ベース、その他の要素)のバランス。
初心者と熟練者の違いが一番はっきりわかるのがここだ、とタワシは個人的に思っています。
メロディーは、主役なのでそれにふさわしくクリアに浮かび上がらせる。
ベースはそれを支える根っこ(ルート)なのでそれについてはっきりと深くどっしり弾く。
その他の要素はハーモニー、内声、フィルイン(おかず)などがありますが、基本的にはメロディやベースより控えめに、しかし音の流れが埋もれてしまわないように弾く。
これは、昔(社会人になりたてのころの2年間ほど)ポピュラーピアノを習ったときに、先生がすごく強調してたことです。

3、曲のキャラクターを把握して、それをきっぱりと表現する。
別の言い方をすれば「らしく弾く」ということです。
たとえば今回のシューイチだと「ラテン系の、陽気で明るく、ノリのいいワルツ」というイメージを最初の段階からはっきりと持って、それを音で表していくわけです。
タワシの場合、ときどきそれが大げさになってしまったり空回りしたりすることはあるのですが、それでも、伝えたいことがなくて漫然と曲を弾くよりはよほど人の心に訴えるものがあるのでは、と思っていますから。

こういうことを、演奏前や演奏中にことさらに考えているわけではもちろんありませんが、ココロというかアタマというか、のどこかにインプットしておくと、やっぱり違いますね。
タワシは教会の信徒さんにポピュラーピアノのアレンジを教えてたりもするのですが、この3つのポイントはほとんど毎回どこかで口にしてます。
「また言ってる~」と生徒さんに思われているかもしれませんが。

しかし。
シンプルな曲で、魅力的に聴かせるということは、やっぱり難しいんです。
いろいろと偉そうなこと言っていますが、口ばっかりで、タワシも、まだまだできてはいませんね~。
山は高く、道のりは遠い!

テーマ : ピアノ
ジャンル : 音楽

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No title

初っ端のコメントで失礼します^^;
私も今この、「易しい曲を美しく弾く」ことに苦戦しておりますe-263
ペダルを使って美しく聴こえさせることは簡単で、でもペダル無しで、音をつなげて、表現を付けるのはとってもむずかしくて、、、(>_<)
先生が弾く音は、ペダル無しでいつも 右手だけ、左手だけでも、美しく響いて、同じピアノを弾いてるとは思えないくらいです

私も先生に、「この曲なら どこで息継ぎしますか?」って聞かれたことがあります
ピアノも息継ぎが大事なんですよねぇ

とってもとっても参考になりました!!
この3つ、頭にインプットしておきます!!e-446

No title

呼吸かぁ・・
インベンションとかやってると、ここで息継ぎ!みたいな切れ目がたくさんあって、弾き方としてそういうのはできるんだけど、実際の呼吸は全然そこには合わせてないのっていいのかな?2声だと二人分だから、どっちに合わせて呼吸するの?とかね。笑

メロディがはっきりしてる場合でも、曲に合わせて呼吸ってできないんですよ。意識すると息がおかしくなっちゃうし、呼吸しようと思うと手が止まっちゃう。汗
体験レッスンのときに先生が歌ってくれたら、ちょっとだけいい感じかも?と思ったけど、一人じゃ全然できない~~

曲と共に呼吸しながら弾けたら、いい感じなんでしょうね~

No title

そうなんですよね~~~、私にとっての課題がまさにそれですね。

習い始めた頃は楽譜の音を間違えずに出せばきれいに聴こえると思っていました。

でも先生にもそうではないってことを今もかなり言われています。
変なところで音がぷつっと切れてしまって、「そこじゃなくてこのフレーズで切るのはここ」って。
そこがブレスのところだと思うんですけどちゃんと理解できてなくて直されてます。

メロディーを浮き立たせるというのもまだまだ・・・です。
音を追うのに必死でメリハリつけられないんですよねえ。
でも意識を持つことが大事ですよね!
ただ、ミスしなければいい、という演奏にならないように心がけたいと思います。

まるで私のために書いてくださったような記事・・・ありがとうございます!頑張ります!

No title

「易しい曲を美しく弾く」!まさに!今私がtryしていることです。
タワシさんの教え、心にしみます~。
「呼吸」意識してみますね!

No title

私はタワシさん、こんばんは☆
呼吸ですか! ちょっとおもて意識からは、欠落していたかもしれません。でも、自然なフレージング、音楽の流れは、呼吸にありますよね!
タワシさんの恩師のお言葉、「世界で最初の音楽は、神様の息(呼吸)だったんだよ。だから、どんなに早く回る指があっても、どんなにの気の利いたアレンジをする能力があっても、呼吸の感じられない音楽はむなしい」…、胸に刻みたいと思います。
他の、ポイントも、納得、納得です!
素晴らしい記事を、本当にありがとうございました。

No title

呼吸と音のバランス、永遠の課題です~
ここにブレス入れたいなってところまでは思うんだけど、無理に入れた感じで不自然になります。
どうしたら自然な呼吸ができるんでしょうね・・・(:_;)

atsumiryさん>

一番乗りのコメント、ありがとうございます。

ペダル、私もまったく同じです。
ごまかすためにペダルを使うのはやめよう!と、ほとんど毎日のように思うのですが、いつの間にかついペダルに頼ってしまっている自分がいます・・・
特にバロックや古典派の曲では、自分のの演奏のペダルの踏みすぎが気になりますね・・・

ピアノも呼吸が大事ですよ~
ピアノは管楽器などと違い実際には息継ぎしなくても弾き続けることができる楽器ですが、だからこそより呼吸を意識する必要があるそうです。これは人の受け売りですが、でもまさにそうだと思います。

Sleepingさん>

ポリフォニーの曲での息つぎですか~?
考えたことなかったなあ。
4声とか5声とかの曲だったらそれこそしょっちゅう息継ぎしまくりになっちゃいますね(笑)

曲と一緒に呼吸できないですか?
普通の歌だったら弾きながら歌えるでしょ?歌うときには自然に呼吸できてますよね。まずはそういう、いわゆる歌モノで、慣れるといいですよ~。

呼吸もあまりにも意識しすぎるとがちがちになってかえって自然な演奏ができなくなってしまうので、そのへんが難しいとこですが。

No title

うーん... 2.は誠にその通りです。1.も1年前のわたしなら同じ事を言ったでしょうが、今では少し違う考えを持つようになりました。
3.は注意すべきで、まさにそれは「予め用意された情感」なのです。

もちろん、この3点を意識することで確実に演奏はステップアップしますけどね。
それで充分、とは思わないほうがいいかも。

まんまるお月さん>

フレージングは難しいですね。私もなかなか思うように行かないことがしょっちゅうなんです。
でも、私、まんまるお月さんの演奏が「音を間違えずに弾くのに精一杯」に聞こえたことは一度もないので自信を持ってくださいね。
練習中であっても、こういうふうに弾きたいんだろうなというのはちゃんと伝わってくる演奏ですよ~

ピアノを教えている人から聞いたことがありますが、フレーズってどうしても小節線に合わせて切れがちになることが多いみたいですよ。視覚から入ってくるものに条件反射しちゃう面があるのかな?

やぢまさん>

やぢまさんも、確かに、特別難しい曲にチャレンジするというよりは、ギロック系の小品の、味のある演奏で、聴く人を楽しませるというタイプかもしれませんね♪

「タワシの教え」なんて~(汗)
そんな、人さまにおしえられるようなレベルじゃとてもないですよ。
フレージングにせよ、各パートのバランスにせよ、思っていてもなかなかそのように実践できないことだって多いですし。
これからも精進あるのみですっ!

monetさん>

「世界で最初の音楽は・・・」これを牧師先生から聞いたのは私がまだ20代前半の、遠い昔のことですが、鮮明に心に残っています。
その後、ピアニストのピレシュ(ピリス)が同じようなことを言っていた野を何かで見ました。
呼吸ってあんまり意識しすぎても返って硬直してしまうようで難しいのですが、歌うときに自然にブレスするように、弾きながら、自然に、音楽的にふさわしい個所で、できるようになったらいいなあと思います。私もまだまだできないんですけどね。

monetさんのお師匠様の言葉もほんとに意味深いものが多く、独学の私は、自分が言われたように心に刻まなくっちゃ、と思っているのですよ。

フクママさん>

呼吸に限らず何事もそうですが、「意識してできる」というのと、「身について自然にできる」というのとの間にはすごく隔たりがありますね。私もいろんなことで感じます。
この差を埋めていくには練習あるのみなんでしょうかね。
お互いがんばりましょう!

そういえば私は昔「ルバート」がすごく苦手でルバートをかけようとするとわざとらしくてぎこちなく、よく笑われたりしたものです。でも今はこれに関しては苦手意識はほぼなくなりましたよ。やっぱり慣れですかね。

shigさん>

おお、shig師匠!こちらでは久々ですね~

今回も意味深なコメントで考えさせられます・・・
1について、1年前と考えが変わったということですが、レッスンの中で何か転機があったんでしょうか?今の「少し違う考え」というのがどのようなものなのかも気になります。
3の「あらかじめ用意された情感」って「この曲はこう弾くべき」というステレオタイプな固定観念のようなものでしょうか。だとしたら私の言おうとしていることとちょっと違うかもしれませんが。

shigワールドは私のような凡人には広大かつ深遠で驚異的ですが。。。その一端でも垣間見ることができたらと、まじで思ってます。またお会いしたときにいろいろ語ってくださいね☆
プロフィール

私はタワシ

Author:私はタワシ
ぶきっちょな独学のアマチュアピアノ弾き。デジピ族。
クラシックピアノの王道からは外れまくりですが、自由気ままなピアノライフを楽しんでます。
特技は捏造、ミスタッチ量産。
プロテスタント教会で奏楽者もつとめています。
これまでの経歴など、詳しくは当ブログの「自己紹介」カテゴリの記事を参照してください。

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